生成AIに「一番速く飛ぶトンボは?」と質問したら、「ギンヤンマ」という回答が返ってきました。生成AI曰く、「ギンヤンマの(飛行)最高速度は時速100㎞/hにも達すると言われています。オニヤンマも時速70㎞/h以上で飛ぶことができますが…ギンヤンマの方がさらに速いとされています。」とのことです。そのギンヤンマをビオトープ池で捕獲しました。真夏の校庭で高速で飛ぶギンヤンマを捕虫網の中に収めたときには、シテヤッタリの気分です。
ギンヤンマはトンボの中でもひときわ人気の種です。その第1の理由は先述のような抜群の飛行能力、第2の理由は頭部・胸部が全体的に黄緑色なのに加え、雄の腹部第2~3節が鮮やかな水色を呈するという美しさ、と言えるでしょう。
以前にも報告させていただきましたが、本校ビオトープ池には初年度からギンヤンマが飛来していました。毎年ここで交尾、産卵し、越冬した幼虫が翌年の春に羽化していきます。トンボにとって本校ビオトープ池は都会の中にある貴重な産卵場所なのでしょう。
【問題】一般に、高い運動能力を発揮するには適切な体温を維持することが不可欠とされています。昆虫は変温動物とされていますが、実際はどうなのでしょう?
変温動物とは外界の温度が変化するとそれに応じて体温が変化する動物のことであり、昆虫は確かに変温動物です。しかし、ミツバチやマルハナバチは翅を動かすことによって胸部で発熱することがよく知られています。今回紹介したギンヤンマを含むヤンマ類にも外気温よりも体温を高く保つしくみがあることが知られています。現在では、単に体温が変化するか否かではなく、体温を体外の熱源のみに依存する「外温動物」と、体内で自ら熱を発生させることによって体温を維持することができる「内温動物」という観点を重視するようにシフトしているみたいです。
【キーワード】ヤゴ(トンボの幼虫) 外温動物と内温動物