大阪国際中学校高等学校

キャンパスの生きものたち1 『クスノキ』

都会の中にある本校でもさまざまな生きものたちと出会うことができます。
本校キャンパス周辺に見られる生きものたちを紹介していきます。
まずは本校の校歌の歌詞にも歌われているクスノキについて。
本校正門をくぐると、目の前にあるシンボルツリーです。

クスノキは西日本を代表する常緑樹の一種です。
葉はやや厚く、葉の表面はツルツル、ピカピカしています。
これは「クチクラ層」といい、乾燥から守るはたらきがあります。
いわば防水加工を施しているようなものです。
暖温帯である西日本はもともとこのような類の樹木が主となる森林を構成する環境にあり、バイオーム(←高校の生物基礎で学習します)では「照葉樹林」に属する地域です。

クスノキの葉を鼻の前で揉んでみると、独特の香りがします。
防虫効果のある「樟脳」の香りです。と言っても、おそらく生徒諸君には通じないですね。この話が通じるのは年配の方々のみでしょうか。いまでは箪笥の防虫剤といえばほとんどナフタレン、いや、それも古く、臭いのしないものが主流でしょうか。
エネルギーを得るなどといった化学反応は生物が生きてゆくのに不可欠なはたらきですが、その一方で生きていくのに必ずしも必要でない物質を、生物は合成することがあります。このような過程でできる物質を「二次代謝産物」といいます。クスノキが自らの葉を昆虫の食害から守るために合成した物質もこれにあたります。私たちはこの成分を利用して生活に取り入れていたのですね。

ところで「常緑樹」と「落葉樹」は反対の語句のようにとらえられがちで、それゆえ常緑樹は落葉しないものという誤解される場合があります。
クスノキもしっかり落葉します。

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【問題】クスノキはけっこうある時期に集中して落葉します。クスノキが落葉する時期を観察してみてみよう。

【キーワード】クチクラ層 バイオーム 照葉樹林 二次代謝産物

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