みなさん、こんにちは。
この企画。本校の個性あふれる教職員の紹介とともに、どうぞ!
第18弾はペンションでシェフ経験のあり、巷ではこの世で作れない料理はないともウワサされる、数学教師の高橋成彦先生です!
高橋 成彦
氏名:高橋 成彦
教科:数学
クラブ:ソフトテニス部、cooking部
座右の銘:「何苦楚」「雲外蒼天」「take it easy」
ストレス解消法:「この食材で、こんな感じにするとおいしい物ができそう」と考える
「ゴリラ裁判の日」
著者:須藤 古都離 出版社:講談社
❶この本を読んだきっかけ
FMラジオの番組で話題の本として紹介されたのを聞き、インパクトのあるタイトルだなあと思い、すぐネットで調べて購入しました。
❷かんたんな内容
あらすじ
主人公(ゴリラ)ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解し「会話」もできる。彼女は運命に導かれ、アメリカの動物園で暮らすようになり、そこで出会ったゴリラと夫婦の関係となった。しかし ・・・。その夫ゴリラが、人間の子どもを助けるためにという理由で、銃で殺されてしまい、彼女は夫のために、自分のために、人間に対して、裁判で闘いを挑む! 最後には、ノンフィクションではないかと思えるような展開で引き込まれる感動巨編。
❸おすすめする理由
第64回メフィスト賞を満場一致で受賞した作品。ゴリラが人間に対して裁判を起こすというとんでもない設定のエンタメ小説ですが、現実にアメリカで起きた「ハランベ事件」と、「手話ができるゴリラのココ」をモチーフとし、かなりリアリティーのある内容に仕上がっています。クライマックスでのローズの言葉には、深い含蓄があり、感動を覚えました。
❹みんなへのメッセージ
難しい設定はなく、最後までスラスラ読める、作品ですが、言葉の選択が秀逸で、「何が正義で」「人とそうでないものの違いは何か」「「人権とは何か」をじっくり考えさせられました。
「ゴリラ」が主人公ではあるが、実は社会の中で虐げられてきた少数派の代弁者ではないかとさえ思えました。
年内に、「アイデンティティー」をテーマの新作「無限の月」が出版される予定で、これも読みたいと思っています。