大阪国際中学校高等学校

キャンパスの生きものたち 18 『 アカハライモリ 』

「理科棟で飼育しているアカハライモリに名前をつけたい。文化祭に来ていただいたお客さんから名前を募集して、名前を決めよう。」という企画を生物部員が考えてくれました。たくさんの案をいただき、検討の結果、このアカハライモリの名前は『アカモリちゃん』に決定しましたので報告致します。ご応募いただいた方々に感謝致します。

さて、イモリのユニークな点と言ったら何でしょうか?実はイモリは非常に再生能力の高い脊椎動物なのです。足が切れても新しい足が再生します。眼の水晶体を除去しても再生します。心臓や脳の一部が切り取られても再生するという報告もあります。

【問題】体細胞分裂によって生じた細胞が特定の形や機能をもつことを分化と言います。異なる分化をとげた細胞の中の遺伝子にはどういう違いがあるのでしょうか?

イモリの体の再生はどのようなしくみによるのでしょうか?副教材の「生物図録」には『イモリの肢を切断すると、まず表皮が傷口をおおう。やがて筋肉や軟骨が脱分化をして再生芽が形成され始める。(中略)再生芽の細胞から新しい組織が再分化する。』という記述があります。言い換えると、分化した細胞(この場合は肢の一部として特殊な形と機能をもった細胞)が未分化の細胞にリセットされ、再び肢を構築する、ということです。
ちなみに、アカハライモリと同じ理科棟の棚に居るプラナリアも切断されても再生する生物として有名です。あまり周知されていないかもしれませんが、理科の先生のペットではなく、基本的に生きた「教材」達です。
では、このとき遺伝子の発現はどのように制御されているのでしょうか?それが解明されたら再生医療の研究が大きく進歩するのではないだろうか? と、生徒の皆さんが興味を持ってくれることを期待しています。

そんなヒトの好奇心など気にも留めず、『アカモリちゃん』は水の中で今日ものんびりと愛嬌をふりまいています。このギャップがまた面白いですね。

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【キーワード】分化 脱分化 再生芽

※写真提供 高3・生物部員

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