毎朝、学校に着くと、ビオトープ池の周辺を歩くことが日課になりました。ほぼ毎日のようにヤゴの抜け殻が見つかります。これまで採集された抜け殻を集めて写真を撮りましたので、ご覧ください。ざっと数えて40個以上あります。
この季節に羽化するということは池の中で越冬したものと考えられます。よくこんなにたくさん居たものだな、と驚いています。ヤゴは肉食なので、これだけのヤゴが育つエサとなる動物が存在し、さらにその動物が育つだけの植物(生物学で言うところの生産者)が池の中にあったということになります。まだ2年目のビオトープ池ですが、それでも豊かな生態系がすでに成立しています。
【問題】 生物基礎で学習する「生態ピラミッド」について、食物連鎖を通して栄養段階が上がるごとにどれくらいの割合で生物量が減少するか調べてみよう。
物理学者のシュレーディンガーは晩年、生命とは何であるか、という問題に興味関心を持ち、「生物は環境から負のエントロピーを摂取して生きている」という意味のことを述べたらしいです。やや難解と思われる理論であっても、それを自然から実感できる現象と出会うことができたら…そこに科学の醍醐味があるように思います。
【キーワード】 羽化 生態ピラミッド エントロピー