蛍雪時代(2020年5月号)より
進路指導主任瀧川です。
共通テストの大きな特徴は、センター試験ではあまり見られなかった「思考力」を問う問題が中心となること。思考力とは、「各教科の知識や技能を活用して、問題解決策をなどを考察する能力」です。単なる知識の大小・多少を競うのではなく、教科間の垣根を減らし、いかにそれらを使って問題を解決する方法を見いだすか。
今までも記述問題を中心に出題されていることなんですが、更にそれを推し進めてゆくことが確実視されています。知識を増やすことだけでも大変なのに、そこに思考力を養成するのは非常に困難です。普段の学習や生活の中に少しずつ意識しながら取り入れて欲しいと思います。
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<戦略2> 思考力を鍛える
① 問題形式にこだわらず、多様なタイプの問題を解く
・選択形式の問題のみならず、記述式問題にも積極的に取り組む
② 理解し、整理し、関連づけ、思考に使える知識を増やす
・基礎知識をしっかり身につける
③ 典型問題を演習して解法や知識活用の基本を学ぶ
・基本問題から解法プロセスや公式など必要知識の使い方を学ぶ
④ 友人とプレゼンテーション&ディスカッション学習をする
・人に説明することで理解度の確認ができる
⑤ 新聞やニュースを見ることや読書を習慣化する
・雑学は案外入試に有効、読書で読解力養成
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「身につけた基礎知識をどう使って解決法を見つけるか」が思考力でした。その習得のために(思考の引き出しを増やすために)、しっかりとした基礎知識の蓄積は不可欠です。まず言葉の意味、普段使っている言語(もちろん日本語です)の学習をおろそかにしないで下さい。
特に「国語は受験科目にないからどうでもいいんや」って思っている私立理系の人はいませんか?また、日常生活の中に満ちあふれている情報が入試にはとても大切なこと、知っていますか?思考力を養成するためには多くの学びを融合させなければいけません。
そのために、まず基本を身につけ、様々な形式の問題を経験し、多くの情報を上手く活用できるよう努力すること。高3生は夏休みまでに高校基礎の充実を、高2生以下の人たちは今やっていることの理解度を深め、次の学年への準備を常に意識して欲しいと思います。
(続く)
written by 進路指導主任 瀧川